「あ、グラン大使。」
「如何為された、秘書殿?」
「そういえば一つ疑問があるんですが。」
「左様か左様か。なんでござる?」
「もしかして、曲がった剣を常に携帯していたりします?」
「うむうむ。よくぞご存じで。
だが、『曲がったツルギ』ではないでござる。
『傾斜刀(インクラインドブレイド)』と言えば意味は通じるでござろうか?」
「……あんまりよくわからないんですけど。」
「左様か左様か。
これは銀狼帝よりも遙か昔の時代から、
拙者の家系に代々伝わる由緒正しき武器でござる。」
「もしかして、毎晩その剣と一緒に寝てたりします?」
「!!!」
「……え、図星?」
「ひ、秘書殿!
何故、何故そのことを知っているのでござるかっ!?
なにとぞ、なにとぞその事はご内密にっ!」
(なんだかなぁ……。)
★★★