Forbidden Palace Library #10 舞え軽やかに


王都シルバニア
住宅街

本来なら閑静なこの住宅街も、いつもより通行人が多く、
賑やかな声があちこちから聞こえてくる。

普段なら昼食の準備の音が聞こえてくるのだが、
今日ばかりはお祭り準備のにぎわいにかき消されてしまう。

年に一度のイベント、戴冠記念式典は一週間後に開催される。



アシスト 「よぉ、マルス。」

マルス 「んんん。アシスト君、元気?」

アシスト 「ちょうどよかった、いい話があるんだ。」

マルス 「んんん?」


たったったっ


ベル 「おーい、何の話してるんだ?」

アシスト 「ああ、グリフィス。お前を実験台にするって話。」

ベル 「嘘つけぇええええええっ!!」

マルス 「アシスト君実験台アルバイト募集中だって。んんん。」

ベル 「そんなの町中で募集するなぁぁぁぁぁっ!!!」

アシスト 「じゃあ裏路地ならいいのか?」

ベル 「そういう問題じゃねぇぇぇぇぇっ!!!」

アシスト 「裏路地、いいと思うんだがな。」

マルス 「んんん。裏路地が移動選択肢にあるのは第一話だけ。」

アシスト 「何の話だ?」

マルス 「んんん。何でも。」

アシスト 「というわけでマルス、実験台日給20リルでどうだ?」

ベル 「安すぎるぞ、おいっ!」

マルス 「んんん。乗った。」

ベル 「お前も決断早すぎだぁぁぁぁ!」

マルス 「だけど痛いのとキツイのと疲れるのは嫌。」

アシスト 「………………………。」

ベル 「何故そこで黙るんだぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

アシスト 「……悪い、そのどれもクリアできそうにもないな。」

ベル 「そんな実験するなぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

マルス 「んんん、でも今はちょっと用事があるんだ。」

アシスト 「用事?」

ベル 「え、お前に用事なんかあったのか?」

マルス 「んんん、内緒。また今度ねっ!」


たったったっ


アシスト 「……なぁグリフィス、日給20リルで実験……。」

ベル 「そこで俺に回すなぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」



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